僕だけが知らぬ街

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本当にあったファームの怖い話〜いちごファーム編〜 その1【オーストラリア編】

みなさん、おはこんばんちは!

ひろとです!

 

本日のテーマはこちら!

 

本当にあったファームの怖い話〜いちごファーム編〜 その1

 

みなさんも一度は、悪徳ファームに引っかかってしまった人のお話を聞いたことあるんではないでしょうか?

実は悪いファームを引き当てている人はそこまで少なくないのでは、というのが最近の自分の意見です。

 

ということで、今回は自分の友達の実体験について書いていきたいと思います。

これからファームに行く方は、けっして他人事だと思わずに見て頂きたいです。

 

ちなみに便宜上、あたかも私が体験したかのように書き綴りますが、あくまでも私の友人のA君のお話なので、あしからず。

 

では、今回も張り切ってスタート!

 

 

目次

 

 

こんなところに求人が?悪徳ファームの意外な掲載場所

 

これは2年前に実際にあった話である。

私はシティー内にある某エージェントで、今回の舞台となるファームの求人を見つけた。

求人の仕事内容はいちごのピッキングで、週に平均$1000稼げるという触れ込みが大々的に行われていた求人であった。

 

求人情報

歩合のいちごピッキング

ワーカー全員の平均額が週に約$1000

セカンド取得可能

 

週に$1000

当時の私にとってこれほど良い響きの求人はないのでは、と思うくらいこの触れ込みは私の心を打った。

私は男性だったこともあり、当然自分も週に$1000稼げるんだと信じて疑うことなく、すぐにこちらのファーム行きを決めた。

しかし、今思えばこれが地獄への入り口だったとは、この時の私は想像すらしていなかった。

 

 

プライベート空間皆無?人が多すぎなシェアハウス

 

私はすぐにファームと連絡を取り、数日後にはファームへ向け出発した

私のこの頃の心境はというと、これから始まるファーム生活に思いを馳せ、$1000という響きが私の興奮を煽るとともに、初めてのファームということで少し不安もありつつも、まだ期待で胸がいっぱいであった。

 

様々な公共機関を乗り継ぎ、ようやく目的地へ着くと、そこには古びた一軒家が建っていた。

その辺りにはその建物以外何もなかったので、私はそこが自分の目的地だとすぐにわかった。

このシェアハウスはファームが管理しているものらしく、決して大きな家ではなかったのだが、すでに12名が住んでおり、私8畳のスペースに4人で住むことになった。

ちなみにベッドなどはなく、全員が雑魚寝。

もちろん、プライベートな空間は一切なかった。

 

この家の状況を今振り返るとすれば、人が多すぎるし、良い環境ではないとすぐにわかるが、当時は初めてのファームだったこともあり、私はこれが当たり前なんだとあまり深くは考えなかった。

 

なぜそんなところに?シェアハウスから遠すぎる職場

 

さて、そんなこんなで無事にシェアハウスの一員になった私ははほどなくして、仕事をもらうことになる。

求人通り、いちごのピッキングの仕事であった。

気合が漲り、意気込み十分だった私であったが、今思えばまだあの頃は希望に満ちていたなあとしみじみ思う。

 

翌日。

いよいよ仕事スタートの日。

 

カーン

 

カーン

 

凄まじい騒音と共に、私の長い1日が始まった。

眠気まなこで時計を確認すると、まだ朝の4時であった。

 

カーン

 

カーン

 

なんなんだこれは。

なんでこんなうるさいんだ。

 

そう思った私は騒音の正体を確かめるべく、重たい瞼を必死にあげ、音の鳴る方を見てみると、フライパンを金属の棒で叩いて回る青年の姿がそこにはあった

あとで聞いてわかったのだが、彼はスーパーバイザーの1人であった。

 

そんな起こし方あるかよ!

ここは独房で俺は囚人かっ!

 

という冷静なツッコミを胸の中で入れつつも、私はこの状況をまだ飲み込めずにいた。

このような面を食らう幕開けで私は少し不安になったが、すぐに気合いを入れ直し、支度にとりかかった。

 

支度を始めてすぐに、私はふと周りのコーワーカーがすごく急いで準備をしていることに気がついた

さらにコリアンのスーパーバイザーは、Hurry up!と何度も叫びながら部屋を回っていることにも気づいた。

 

どうやら、急いで支度をしなければならないらしい。

 

そのことに気づいた私は周りに遅れを取らぬよう、出来る限り急いで準備をした。

 

5分後、支度を終えたコーワーカーが次々に大型のワゴン車に乗り込んでいった。

時刻はまだ4時過ぎ。

私もそのワゴン車に乗り、いざ出発。

 

ここで私は隣のコーワーカーにどのくらいの間、車に乗るのかを訪ねた。

すると、コーワーカーは約50分と答えた。

これも今思えば遠すぎるとわかるだが、当時の私は気にも止めず。

そのまま、車に50分揺られ、ファームへ向かった。

 

ちなみにファームからシェアハウスが50分もかかるのは、正直異例らしいと後にわかった。

基本的に20分、少し遠くて30分ぐらいが平均らしい。

しかも、今回のケースはファームの持ち家であるのにもかかわらず、そんな遠くにシェアハウスがあったという点が不可解な部分である。

なぜ、そんな遠くに買う必要があったのか?

 

しかし、こんな疑問など気にならなくなるほどハードな展開が私を次々と襲っていくのであった。

 

ここは地獄か何かですか?念願の仕事スタート

 

午前5時ジャスト。

車はようやくファームに到着。

ワーカーは車から降りると、すぐに所定の場所まで行き、仕事の準備を始めた。

私もそれに習い、手の鳴る方へ、いちごのなる方へ。

コーワーカーの後に続き、本日ピッキングする場所まで歩いて行った。

全員が持ち場についたことをスーパーバイザーが確認すると、Go!!!という合図が出され、全員が仕事をスタートした。

 

すると、突然それは起きた。

なんの前触れもなく、それは起きたのであった。

Go!!!という合図から数秒もたたないうちに、なぜか突然Hurry up! Hurry up!と怒号の嵐が吹き荒れ始めたのである。

この怒号の嵐の発生地は、もちろんスーパーバイザー。

言うならば、見たこともない速さで最大瞬間風速の記録を破り続ける、記録的モンスター級の嵐が突然そこに現れたかのような感じ。

 

そんな怒号の嵐の中、面を食らっていた私ピッキングをスタート。

スーパーバイザーやコーワーカーにやり方を習いながら、素人なりになるべく早く動き、ピッキングし続けた。

 

そんな感じで夜の18時まで働き続け、ようやく初日終了。

もう精神的にも肉体的にもくたくたであったが、なんとか初日を乗り切ったことに安堵した。

 

この時の私は、さすがに初日からたくさんは稼げないだろうとすでに予測を立てていた。

やはりどんな仕事にも慣れは必要で、そのためにはある程度の時間も必要である。

ただ、12週間もすればなんとかなるのでは、とも思っていた。

しかし、今思えばそれはただの希望的観測に過ぎなかったのである

 

まさかのたった◯◯ドル?嘘で塗り固められた求人

 

仕事が終わり、私は本日の自分の稼ぎを確認しに行った

初日なんでそこまで多くはないだろうと踏んでいた私の予想を、現実は大きく裏切る結果となった。

もちろん、それは悪い意味で。

 

$20

 

$20

 

$20

 

$20

 

$20

 

現実を飲み込みたくないのか、はたまたそれは疲れからくる脳の動きの低下なのか。

$20という数字が頭を過っては出ていき、また過っては出ていき、けっして理解されることなく、1分ほど何もない時間が流れた。

 

$20!!!???

12時間ほど働いて$20!!!???

 

これは新手の詐欺なのか?

はたまた、狐にでもつままれているのであろうか?

到底現実とは思えない数字のインパクトに私はなかなか落ち着きを取り戻すことができなかった。

 

まさかの12時間労働で$20

仮に初日で仕事に不慣れだったとはいえ、もちろんこれは低過ぎる。

このあたりで私はこのファーム大丈夫か?と、ようやく疑問に思い始めたのだが‥‥。

 

しかし、その疑問が確信に変わるまで、当時の私にはもうしばらく時間が必要だったようだ。

 

ここから、まさに文字通り地獄のファーム生活がスタートした。

 

 

次回

 

拝啓

私は何か罪でも犯したのでしょうか?

はたまた、これは前世から続くカルマなのでしょうか?

仮にそうではないとすれば、私はもう死んでしまったのでしょうか?

 

地獄より、お知らせします。

無論、私は生きています。

今日もいちごを狩っています。

 

仲間の裏切り、極限状態、隣り合わせの死‥‥

 

地獄などいうものはけっして命を落としてから行くところだとは限らない。

現世にだって地獄はある。

しかも、わりと近くに。

 

本当にあった怖い話 いちごファーム編 その2

hiroto901219.hatenablog.com

 

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

 

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